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  • フェイス一族 ー 永遠のファミリー

    (ホルスタイン ワールド誌 2000, 6月号―ダン バーニック氏著)

    プラシャンスキー チーフ フェイスや彼女の多くの子孫のように評価の高い名声を長年持続しているカウ ファミリーは少ない。世界的に有名なこのファミリーがどのように出現し、発展し、今でもその勢いが衰えない理由は何なのかを見てみる。 

    ホルスタイン業界には、色んな種類の長寿性がある。即ち、牛群の長寿性、カウ ファミリーの長寿性、それに市場での長寿性である。プラシャンスキー牧場のプラシャンスキー一家とその著名なフェイス ファミリーは、これら全ての長寿性の要素を包含したものである。ペンシルバニア州カッツタウンにあるこの家族経営の牧場は、4人兄弟の所有の下で共同経営されており、クライドとケアリーは経産牛を、マイケルは育成牛、チャールズは畑仕事を担当している。

    この牧場のルーツは、彼等の父親チャールズ シニアが創設した1940年代後半にさかのぼる。チャールズ シニアは、海兵隊から除隊の後、3年間プロボクサーの生活をした。ボクサーを辞めた時、それまで貯めていた賞金で乳牛を購入し、ニュージャージー州で牛舎を借りて2人の兄弟との共同経営でガンジー牛の搾乳を始めた。1960年にペンシルバニアに移り、1966年当時ガンジーミルクについていたプレミアムが消滅し、ミルクの量がもっと重要になった時にホルスタインに切り替えた。ホルスタイン牛群を立ち上げた時に中核となった牛群の中に22頭のワールヒル キングピンの育成牛が居た。このグループが分娩し成熟してゆくにつれて4頭のキングピン娘牛が残りの牛から抜け出し、特にその中でも"アデイ ワールヒル フローナ"という牛が最も優秀で最高乳量26,636ポンド(12,107キロ) 4.5% 1186ポンドF(539キロ)を記録した。

    この牛が、プラシャンスキー一家をホルスタイン地図上に明確な場所を構築した基礎牛、"プラシャンスキー チーフ フェイス4E-94-GMD"の母親である。
    "私の父は、ショウや体型には興味がなく、生乳生産の為にだけ繁殖した。アーリンダ チーフが世に出た時、彼が生産能力の最も高い種雄牛であったので、父は牛群のほとんどにこの種牛を使った"とクライド プラシャンスキーは語ってくれた。

    チーフ フェイスはその交配の結果作出された一頭で、群の中でどの牛よりも体型の良い目立った牛でした。彼女はあのスタイルに、肋腹が深く長い体長と大柄なボデイをしていた。皮毛はバターのようにテカテカと輝いていた。また、長持ちする素晴らしい乳房をしており、産次が重なっても一向に形状はくずれなかった。とにかくこの牛はいつも餌を食っていた"とクライドは言う。
    プラシャンスキー チーフ フェイス 4E-94-GMD

    チーフ フェイスの母親は一度も体型審査を受けなかった。プラシャンスキー牧場は、いつも100%登録牛であったが、チーフ フェイスの息牛を人工授精所に売れるように周囲の人に説得されてやっとチャールズ シニアがその気になって初めて体型審査を受けたのが1972年である。その時のチーフ フェイスの得点はEX-91であった。

    チーフ フェイスがヤングカウとして確固たる地盤を築き始めた頃は、受精卵移植技術が普及する前で、従って最初の子供達は自然分娩で産まれたものである。その中にアストロナウトの娘、プラシャンスキー アストロナウト フローリックがいて、1974年のプラシャンスキー セール(経産牛のディスパーサルセール)で$14,200(当時のレートで\4,160,000)で売れ、ニューヨーク州の買主に引き取られた。その後、彼女はEX-金牌牛となり、プラシャンスキーは、彼女のブーツメーカーの孫娘、ベアパス ブーツ ファウンテン-ET(VG-GMD)を$30,000(\8,790,000)で買い戻した。この牛は、その後プラシャンスキー牛群の重要な一族となり優秀な子孫を残し今日でも活躍している。

    チーフ フェイスの自然分娩による娘達の内の2頭が、このファミリーの名声を世界に轟かせた大活躍物語の第一頁を書くこととなる。その1頭、エレベーションの息牛プラシャンスキー パースウェイダーは前述の1974年のセールでトライステートAI(現在のアクセルレイテッド ジェネティックス)に買われ、検定後一時TPIのトップに顔を出したことがある。もう一頭の方は、ジョブの娘でプラシャンスキー ジョブ ファンシー(VG-87-GMD)で35,614ポンド(16,188キロ) 4.4%F 3.5%Pの記録を残した。結果的にチーフ フェイスは同一のスーパーフラッシュで3頭の異なる種雄牛で採卵された(当時はこれが許された)。このフラッシュで19頭が生まれ、9頭のゴールドナゲットの子、9頭のバリアントの子に1頭のシナモンの子であった。その結果、更に二つの枝に分かれるファミリー ツリーを形成することになるが、その中の1頭がプラシャンスキー ナゲット フォーブス(VG-88-GMD)であり、33,471ポンド(15,214キロ) 5.2%F 1,746ポンド(794キロ)の記録を作り、もう1頭が バリアント フラン(EX)で36,920ポンド(16,782キロ) 4.15% F 1515ポンド(689キロ)の記録を残した。

    品種の改良に貢献したメンバー

    この20?30年の間、この繁殖力旺盛なファミリーは、数多くの息牛や娘牛を通して多くの人工授精所や世界の沢山の牧場へ分散されているので、改良にインパクトのあった全てのメンバーの1頭づつについて述べることは不可能である。過去20年間プラシャンスキーのカウ ファミリーをつぶさに観察し、種雄牛の計画交配で緊密に関わってきたサイアーパワーのアナリスト スティーブ ニーリー氏によると"このファミリーは世界中に拡散しているので全てのメンバーを追跡するのは不可能です。彼等には、たくさんの異なる冠名が付いており、皆さんが認識できるプラシャンスキーの冠名の牛までさかのぼるのに二世代から四世代も離れている。"

    一つの素晴らしい情報源としては、ペデグリーのエキスパートであるホーレス バッカス氏が1999年に出版した本"シードストック(種畜)"がある。この本の中で10ページにわたりこのファミリーメンバーの遺伝的、能力的な功績や繁殖能力の優秀さを写真を使って紹介している。

    オーナーの一人、クライド プラシャンスキーによると、チーフ フェイスのファミリー ツリーは次の4頭から枝分かれしている。

    • アストロナウト フローリック    EX-DOM(父:アストロナウト)
    • ナゲット フォーブス    VG-88-GMD-DOM(父:シダーグローブ ゴ  ールデン ナゲット?アストロナウト)
    • ジョブ ファンシー    VG-87-GMD-DOM(父:ヒルヘブン スタン  ドアウト ジョブ?スタンドアウト)
    • バリアント フラン    EX(父:バリアント)

    アストロナウト フローリック

    彼女の影響力は、主に孫娘(父:ブーツメーカー)を通して雌方に見られ、その中心はプラシャンスキーの牛群の一部を形成している。このファミリーの枝から作出された種雄牛は少なく、前述のパースェイダー以外に有名になったのはベアパス ファンタスティックでこの種雄牛もトライステートで人気種雄牛として好評を博した。

    ナゲット フォーブス

    この系統は、何世代にも亘って雌系、雄系共にあらゆる方角に分散しその影響力は多大である。前述の本でホーレス バッカス氏が述べているようにフォーブスの子孫は、16頭が1019ポンドから2072ポンドの乳脂量を記録しており、この一族の特長である高成分をコンスタントに次世代へ伝達する能力を証明するものである。彼女自身の息牛プラシャンスキー バックアイはセレクト サイアーズで検定され好評を得た。この枝から生まれたTPI 6位(2000年5月)の種雄牛、チャペル バンク エルトン ファーマーは、現在抜群の人気種雄牛となり、ヤングサイアの父親としても多くのAIで使われていて、この系統の伝達能力の強さを示す典型例である。

    サイアパワーの検定プログラムで一躍踊り出たエルトンの息牛エルトン ファーマーは、5月のプルーフで、+100ポンド(+0.11%P) +80ポンドF +2365M 80%信頼度、体型+2.02 74%信頼度という成績である。母親はVG-88-DOM、ソアーの娘で38,210ポンド(17,368キロ) 3.6%F 1368ポンド(622キロ) 3.4%P 1309ポンド(595キロ)の成績を記録している。祖母はクレイタスの娘でVG-87-GMD-DOM(かつてCTPI No.1)、能力的には、39,680ポンド(18,036キロ) 4.6%F 1826ポンド(830キロ) 3.6%P 1425ポンド(648キロ)を残している。曾祖母はビッグアルの娘でGP-83-DOM、35,138ポンド(15,972キロ) 4.2%F 1486ポンド(675キロ) 3.4%P 1189ポンド(540キロ)の記録を持つ。4番目がナゲット フォーブスとなる。
    9H2266 チャペル バンク エルトン ファーマー

    ジョブ ファンシー

    この系統は彼女の娘プラシャンスキー ニール フルート(VG-87-GMD)?35,145ポンド(15,975キロ) 5.2%F 1828ポンド(830キロ) 3.4%P 1193ポンド(542キロ)?にそのほとんどのファミリーが由来する。この枝も高乳成分の遺伝力強くホーレス バッカス氏の本によると、乳脂量1038ポンドから1878ポンドの最高記録を持つ子孫が13頭いて、その中の3頭は1800ポンド以上である。ニール フルートの息牛としては、プラシャンスキー ファーゴがいる。娘の中には、プラシャンスキー マーク ファイフ(VG-87)?41,596ポンド(18,907キロ) 4.5%F 1878ポンド(854キロ) 3.6%P 1495ポンド(680キロ)?が含まれるが、多くの子孫はいづれもVGで高乳成分を記録している。

    バリアント フラン

    この牛は、チーフ フェイスの血液をカナダへ紹介する上でその主流をなした。それは、1980年代の半ば、オンタリオ州のクオリティ牧場主ポール エクスタイン氏がバリアント フランとスターバックの組み合わせで産まれた娘牛7頭の中、4頭を購買した時に始まる。間もなくして、彼は、プラシャンスキー牧場へ再び行き、フラン自身と3頭のアイジョンの娘とチーフ マークの息牛を買った。フランは結局、7頭のEXと28頭のVGの子供を持つこととなるが、その内アイジョンの娘は全てVGかEXでいずれも30,000ポンド(13,636キロ)以上を搾り、高乳成分であった。また、フランはカナダホルスタイン歴史上で初の35スター繁殖牛となったことは上記の本にも記述されている。エクスタインがパッケージで購入したチーフ マークの息牛は、良く知られた後のプラシャンスキー マーク フットヒルEXである。

    このファミリーの魅力

    このファミリーの最大特長である高乳成分の伝達能力について、クライドは"牛がどの牧場に行っても、この遺伝形質は必ず引き継がれている"と述べている。

    サイア パワーのアナリスト、スティーブ ニーリー氏は、ファミリーの高乳成分形質は国際的であると付け加えた。氏は更に"このファミリーの長所は、高乳成分の量と率にある。乳量的には、それほど大量に出る一族ではない。プラシャンスキー一家は伝統的に乳成分の量と率に重点をおいて牛群改良をやってきた。種雄牛の使い方も、乳量の伝達能力は高いが乳脂率や乳蛋白率の低いものは避けてきた。皆は、重要なのは乳成分の量であって率ではないと言うけれど、牛を買いに来る人達は必ずパーセントをチェックするものだ。バイヤーを引き付けるのは、パーセントだ"とクライドは強調した。

    米国の大方の人工授精所は、チーフ フェイス一族の二つの枝、即ちナゲット フォーブスとジョブ ファンシー(ニール フルート)に焦点を合わせて種雄牛作りをしてきた。ニーリー氏の考えでは、ニール フルートの系統は、体型的に一族の中でも優れていて、ナゲット フォーブスの系統は能力的、特に乳成分、その中で乳脂量と率で優れていた。また彼は、この一族の体型についてこのファミリーから生産された種雄牛のPTAT(体型予測伝達能力)には"良い面と悪い面"があるが、各メンバーの体型は総じて良好と考えている。

    一族のメンバーは、ほとんどが強さと体積とパワーを備えている。しかし、目を見張るような体型の素晴らしさとかスタイリッシュさとかは無く、体格得点ではそこそこ高い点数が取れて、安定した機能性を持っている。このファミリーには、EXの牛は数多くないがVGは沢山いてGPの高い点の牛も多い"とニーリー氏は言っている。

    クライドの分析によると、このファミリーの体型上で一番の欠点は、繋ぎの弱さにある。フェイス本牛の最大の欠点は、繋ぎの長いことにあり、その為に後躯が沈んで見えた。同時に、もう一個所留意して種雄牛を選んだのは、後乳房の付着の高さである。

    クライド プラシャンスキーは、フェイス一族が20数年に亘って活躍している理由は、他の牧場で確実に好成績を発揮するところにあると強調している。"一族の中で、購買されて行った先の牧場で名を成し、場主に収益を上げさせた牛がそこここにいて、それらの成功物語が世に知られる事がこの一族を助けその名声を長持ちさせている"と彼は考えている。
    "他所へ行ってこの一族がどうしてそんなに活躍するのか、その原因を特定することはできないが、多分それは単なる幸運によるものかも知れない。しかし、このファミリーから輩出された種雄牛の精液はTPIのランキングが必ずしも上位でなくとも良く売れており、それは多分皆が彼等の娘牛を好むからだろう。サイアパワーで人気を博したプラシャンスキー ソアー カッター(9H1895?TPI 6位 9H2266エルトン ファーマーの母と全兄妹)がその好例だ"とクライドは述べている。

    ニューヨーク州ホバートにあるチャペルバンク牧場は、フェイス一族が活躍し名声を確固たるものにした良い見本である。話しは、1993年にさかのぼるが、牧場主デビッド サザーランド氏は、プラシャンスキー ソアー ファーニー(VG-88)( ナゲット フォーブスの曽孫で父はソアー)に投資した。サザーランド氏は、当時この一派は乳蛋白がそれ程目立つものでなかったが、ともあれこの牛に金をつぎ込みそれが見事に開花したわけだ。

    "当時、他人に聞いた話しでは、このファミリーはフレームの雄大さを伝達し、雌の生まれる確率が高いということだった。それに育成牛の段階ではタイプは決して悪くなかった"と氏は当時を思い出して語ってくれた。"それから1年位して、ファーニーの母であるファーシーは、蛋白のPTAが+100ポンドになりCTPI(カウインデックス)のNo.1になった。タイミングが良く幸運だった"

    ファーニー最初の自然産の子牛がチャペルバンク エルトン ファーマー(9H2266)で5月の成績でTPI第6位になった。"この雄牛が生まれた時、最初は誰も興味を示さず、私は皆に電話を掛けて何とか売り先を見つけようとした。ペデグリーの中で乳蛋白が充分でない為に誰も乗ってこなかった"とサザーランド氏は当時を思い出して語ってくれた。しかし、結果的に数字が変わって蛋白量が上向いた時に遂にサイアパワーが検定牛候補として買い上げた。

    サザーランド氏は、ファーニーが死ぬまでに意義深い2回のフラッシュで採卵に成功した。一回目は、未だ未経産の時にメリルを使い結果的にその娘達は1頭のEXと2頭のVGとなり、3頭がそれぞれ30,000ポンド(13,636キロ)以上を記録している。もう一回のフラッシュは、セルシアスとの組み合わせで、これも3頭の娘牛が生まれ1頭がGP-83で2頭がVGとなった。2頭のVGの中1頭は2-06 365日 3回 50,580ポンド(22,990キロ) 4.0%F 2002ポンド(910キロ) 3.4%P 1706ポンド(775キロ)の記録を完了し、既に6つの契約交配が人工授精所と交わされている。

    忍耐と目標

    クライド プラシャンスキーは、フェイス一族を創り上げる過程を振り返って次のアドバイスをしてくれた。
    "若い人達は、すぐ目的地へ着きたがる。世界の空騒ぎに巻き込まれず、過大な投資は避けること。私は14才の頃からホルスタイン ワールドを愛読しているが、この雑誌の記事の中に紹介される人達と同じ目標を掲げて現在までやってきた"と今48才になるクライドは言う。
    "昔パクラマ牧場(コロラド州・アストロナウト、ブーツメーカーの生産牧場?訳者註)が、他の誰も外国へ牛が売れない時にどんどん売っていたのを知って、もしパクラマの人にできる事なら私達も少なくともその努力くらいはできると考えた。私達は、いつも特別なカウファミリーを作り上げたいと念願していた。この目標を我々全員が常に心の隅に持っていました。"

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